ウエアハウス マタドールスカジャン

 2004年 6月19日 UP





 なんとも言えず可愛いらしく、
 見ているだけでいとおしくなってくるスカジャンです。

 スカジャンと言うと不良の代名詞的なイメージがありますが、
 コイツならギリギリ、ジーンズOKの職場なら着て行けるのではないでしょうか?
 

 東洋のスカジャンが約4万、でコイツが約7万……
 う〜ん、確かに高いです。

 ですが、生地とかヴィンテージまんまだし、うわあよくコレを……再現したなって言う感じです。
 OLDのスカジャンを愛している人にはたまらない物があるのでしょう。
 この値段になってしまうのも理解できる再現度と言えると思います。







 が、悪く言うと「安っぽい」です。
 上野とかで2万円くらいで売っていそうなスカジャンの生地と似ているような……
 (まあ、似て非なるものなんですけどね)

 普通にオシャレしたいという人なら、
 東洋のスカジャンの方が値段も安く、
 別珍も高級感があっていいのではないでしょうか?

 シルエットもイマイチ野暮ったいです。
 着丈が妙に長く、全体的にもさっとしたスタイルです

 ただ、これはあくまで、わざと狙って作っているわけで、
 レプリカブランドと言うのは、鷹揚にしてそういう要素が強いんですよねえ。
 501XXにしても、けしてスタイリッシュなパンツではないですし。

  この微妙に
 ダサかったり、かっこ悪かったりする部分に 
 魅力があるわけで、


 私も時々、「これが本当にオシャレなのか?」
        「本当にこれはカッコいいイのだろうか」などと悩む商品も多いです。

 レプリカ、復刻品と言う物は、 基本的に時代に捨てられてきた、
 当時の価値観で、必要ないと判断されたデザインの服ですからねえ……
 やっぱり、マニア以外には伝わりにくいカッコよさなんだと思います。






 このマタドールスカジャンも進化の過程で切り捨てられた物を全て
 莫大な手間隙をかけて復刻しているのです。
 
 間違いなく懇親の作だと思います。
 あとはそのベクトルと相性が合うか、って言うことなんでしょうけど……










 裏側は、控えめな鷹です。
 レプリカブランドは割とくどい刺繍のが多いのですが、
 これはおごそかにサッパリと作られていて、こじゃれた感じもします。
















 でも、どことなく寂しいような気もします。

 東洋のスカジャンをいくつか所有している人が
 ハズシで一着もつ分にはいいのかもしれませんが、
 ファーストスカジャンがコレと言うのは……う〜ん、やっぱり寂しいですよねえ。


 ファッションて流行ですから、刹那的と言うか、
 万人にわかりやすい、格好よさって言うのも重要だと思うんです。

 私も裏原やハイファッションではなくて、「ダサカッコいい」系のアメカジを好きな人間ですから
 このあえて「見えないところにこだわりぬいた」格好よさって言うのも好きなのですが……

 特にウエアハウスは、控えめな格好よさ、朴訥とした格好よさ(変な表現ですね)に、
 力を入れているブランドですし。








 結論、「ものすごくコントロールのいいピッチャーが投げた、
    ギリギリのすばらしい角度で入り込んだカーブ
」だと思います。

 余りにもギリギリすぎて、審判によってはボールと判断する人もいると思います。


  なんかメチャクチャ悪口ばっかリ言っちゃいましたが、
 それでも私はこのスカジャンがメチャクチャ好きなんです。
 今年の春はコイツばっかり着てましたし、他の人がこのスカジャンの悪口を言っていたらむかつくと思います。
 (朝倉南の上杉達也に対する気持ちと同じようなベクトルか??)
 それに今回私が書いた悪い点は、全てこのスカジャンの長所に他ならないです!!





 さすがにウエアハウスが造っているだけあって、スキのない作りなんです。
 本当に完璧なんです。









 復刻、レプリカと言えども、当時の物を100%コピーと言うわけでもなくて、
 やはり今のニーズに向けて、アレンジはしているわけです。
 モノによっては「どうせいじるなら、ここはこうして欲しかった」と言うのはあったりもするんですが、
 このマタドールは「ここをこうして欲しい」と言うようなところはみじんもないんです。
 この刺繍にはこの生地しかないだろうし、
 胸の牛の微妙な小ささもすごくいいバランスだと思うし、
 もっさりとしたシルエットもあってるんですよ!!

 着れば着るほどに好きになっていくんです。
 もっと濃い知識をもった人から見ると、
 イロイロ言いたい事もあるのかもしれませんが、私はこのスカジャンに100点満点をつけたいです。

 ウエアハウス様、よくぞここまで、揺るぐことなく作りこんでくれました。










 「愛情の反対は愛憎ではない、無関心である」
 (愛憎も愛情の一部であると言うこと)
 とは、レット・バトラーのセリフですが、ただシンプルに好きとかカッコいいとかいえない、
 深い魅力をこのマタドールは持っているんだと思います。





 






PS

今の所普通にジーンズとかとあわせてます。
 が、コイツはレプリカジーンズよりも、80年代にはやった、
アイスブリーチの、うすぅぅぅぅぅぅぅゥぃ水色のジーンズとかのほうが合うんじゃないかなあって思ってます

リサイクルショップやフリマを回れば見つけられるかなあ……?

EDWINのMADE IN ITARYのシリーズとか……わかる人いるかな??



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